夫れ天地は万物の逆旅にして光陰は百代の過客なり・・・あの阪神大震災から
早くも13年が経過し、十三回忌を営まれたご遺族もおられることだろう。
17日未明、強烈な揺れを感じ反射的に乳児だった娘の上に覆い被さったのを鮮明に覚えている。
その後は、自分の技術を生かしてメンタルヘルスケアチームをつくり、ゴジラが踏み潰したように
被害甚大だった友人の町の避難所や仮設住宅に2年間通わせたいただいた。
私が最初に担当した被災者の方は、新聞などで見たことがある有名なオバアサンだった。
何と彼女は、関東大震災と神戸大空襲と阪神大震災を体験し生き残ったという凄い経歴を持つ、
茶道のお師匠さんである。治療が終わると、「いつも本当にありがとうございます」と自分に
合掌してくれた姿が想い出される。そのKさんも、今ではもう天国の住人となってしまった。
10周年までは、B町復興住民協議会から慰霊祭や復興夏祭にも招かれており、訪れる度に街の
風景は見違えるようになっていったが、心の平癒にはまだまだ時間と温もり必要だと感じている。
今日は改めて、西に向かい鎮魂と希望の祈りを捧げたい・・・